《概要》
真木原事件より約9ヶ月前――キャプターに就任し一年近く経った頃、シーゲンターラー謠子は同僚であり祖父母の元部下・多和本磨皓に連れ去られた。
危険な職務から幼い少女である謠子を遠ざけたいという思いから衝動的に拉致した多和本に、謠子は持ち掛ける。
「賭けをしようか、多和本くん」
二日間に渡る「賭け」、それは形の違う正義と闇を浮き彫りにする時間だった。 『戸谷秀平の難儀』と少し繋がりがあるので、そちらを先に読むことをおすすめします。
キャラクターイメージビジュアルは
こちら。
《目次》
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話 緑眸の魔物/後日譚 《登場人物》
シーゲンターラー謠子(-・うたこ)
主人公。10歳。
情報売買を行う浄円寺データバンクの総帥にして、施設外にいる能力者(ギフテッド)を取り締まるキャプター(捕獲者)を務める日英ハーフの少女。
口が達者で、大人顔負けの頭脳とハッキング(ときにはクラッキング)の腕前を持つ。
とある目的から、ゴリ押しに近い形でキャプターになった。そのことが他の同僚たちから反感を買っているらしいが、本人は気にしていない。
平田篤久(ひらた・あつひさ)
自称「謠子様の執事♡」、本業は浄円寺DBのITエンジニア。32歳。
謠子の遠縁ということだが、何やら謠子や彼女の祖父母と深い関係性にある……?
多和本磨皓(たわもと・ましろ)
キャプター。以前は謠子の祖父母の部下で、現在は違う部署に所属している。32歳。
真面目な男らしいが、謠子からは故あって塩対応を受けている。